■PGA新人戦 杉本英樹が逆転優勝で02年度新人ナンバーワンに

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PGA新人戦 杉本英樹が逆転優勝で02年度新人ナンバーワンに
 第4回日本プロゴルフ新人選手権大会は11月27〜28日、兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部(7、172ヤード、パー72)で、2002年度PGA資格認定プロテストに合格した51名が参加して行われ、杉本英樹(37)=グリーンフィルGC=が4打差10位から、最終日5アンダー67のベストスコアをマークして見事な逆転勝ちを収めました。杉本は優勝賞金100万円と03年度の日本プロゴルフ選手権(5/15〜18日、茨城県・美浦ゴルフ倶楽部)の出場資格を獲得すると同時に「2002年度第35回内閣総理大臣杯日本プロスポーツ大賞新人賞」の受賞も決定づけました。
杉本は日本オープンなど15勝して日本プロゴルフ界に一時代を画した“ビッグ・スギ”杉本英世の長男で、10度目の挑戦となった02年度の最終プロテスト(9/3〜6、愛知県・春日井CC東コース)で9位タイになり念願のプロ入りを果たしました。

新人戦はPGAプロになって一生に一度しか出場チャンスのない大会だけに、初日から熱の入った戦いになりました。02年度の大会(賞金総額500万円)は例年通り2日間36ホール・ストロークプレーで行われ初日は斉藤拓也(21)=霞ヶ関CC=が強い風の中3バーディー、1ボギーの安定したゴルフで単独トップに立ちました。1打差2位には01年の日本学生2位で01年四国アマで2連覇を飾った谷口拓也(22)=フリー=と前年PGAテストに合格した兄(砂入清史)に続いてPGAプロテスト合格した砂入雅之(23)=賀茂CC=がつけました。さらに3打差5位タイまでには9人、トップ10には16名がひしめくデッドヒートが初日から展開されました。

西北西6・1メートルの強風が吹く初日のトーナメントリーダーとなった斉藤はホールアウト後こう語っていました。「風が強かったので力まないように心がけました。ショットはまあまあでしたが、もうちょっとパターが入れば良かったのですが‥‥。もったいないバーディーパットを3度も外してしまいました。でも3〜4メートルのパーパットが入ったので、欲をかいてはいけませんね。明日は気楽にプレーしたいのですが、実際にやってみないとわかりません。とりあえず60台を目標に頑張ります」

西北西の風2・9メートルにかわった最終日、猛チャージをかけたのは“杉本2世”の英樹です。3連続バーディーでスタートしてアウトを3アンダー33で折り返し、通算スコアを1アンダーとしたあと、10番(パー5)では残り90ヤードの第3打をピッチングウェッジで直接カップインさせるイーグルで、前日の4打差10位から一気に優勝争いへ浮上しました。その後1ボギー、1バーディーで通算3アンダーをキープして、2位の砂入に2打差をつけてチャンピオンに輝きました。前日トップの斉藤は3オーバー75とスコアを崩して谷口らと並んで4位タイ、朝日学生2年連続優勝(00〜01年)など日体大で活躍した太田直己(23)=フリー=は4オーバー148で14位タイに終わりました。

プロデビュー戦を見事な逆転勝ちで飾った杉本は「優勝できてこんな嬉しいことはありません」と喜びを次のように語っていました。
杉本:「とにかくパターが昨日も今日もよく入ったのが勝因です(2日間とも26パット)。このコースは距離が長くてタフなコースでした。父にはこれから優勝報告しますが、喜んでくれるでしょう!10番のイーグルで、もしかするとトップに近い位置にいるのではないかと思いましたが、残り3ホールではプレッシャーを感じました。プレーオフにならなくてよかったと思っています」

記者:これで日本プロの出場資格ができましたが‥‥。

杉本:「クォリフィングの3次で失敗したので、この日本プロ出場が来シーズン唯一出場できる大会になりました。今からストレッチ、フィジカル面を強化して、大勢のギャラリーの前でも恥ずかしくないゴルフをしたいと思っています」

記者:優勝賞金の100万円はどうしますか。

杉本:「ここにいる女房にそっくり渡して、生活費にあてます」

記者:これからどんなプレーヤーを目指しますか。

杉本:「父は偉大なプレーヤーでしたが、ぼくは凡人です。技術的なものは全く違いますが、少しでも父に近づきたいと思っています」

記者:シーズンオフにやろうと思っている課題はなにかありますか。

杉本:「今、ショットが絶不調で、距離は出ないしバラバラなんです。クォリフィングの2次を2位で通過したときは”いいかな〜“と思っていましたが、3次と今週はショットがバラバラで、もしもパットが入っていなければ‥‥。よくパットが入ってくれたと思います。オフに合宿する予定はありませんが、ぼくなりに飛距離アップなど弱点を克服するためのオフになるでしょう」

記者:プロテスト合格までに時間がかかりましたが‥‥。

杉本:「18歳から22歳まで(84〜88年)日本で研修生になったあとマレーシアでゴルフ活動をして(89〜93年)94年からまた日本で研修生としてプロ合格を目指し、今年テストに合格しました」

記者:今回の新人戦優勝とプロテスト合格を比較すると、どちらが嬉しいですか。

杉本:「新人戦の優勝も非常に嬉しいのですが、プロテスト合格は長年の念願でしたから‥‥。初優勝もプロテストも同じくらい嬉しいのですが、どちらかと言われればプロテストの方かな‥‥」

記者:新人戦はプロになって一生に一度のチャンスですが、事前にお父さんから何かアドバイスを受けましたか。

杉本:「父も忙しい人で月に2度くらい電話で話しますが、特にアドバイスを受けるということはありません。技術面で大差があることは僕自身がよく分かっていますから‥‥。でも、父の陰の力があったからこそこのチャンスを生かすことができたのだと思っています。何度も言いますが、無欲とパターのおかげで勝てたと思います。ありがとうございます」