PGA REPORT 97
PGA REPORT97 2008/11 No.97
スポットライト
関西プロ・ゴールドシニアで2日間ともエージシュートで優勝の71歳のベテラン! 杉原 輝雄(フリー)
レッスンは楽し!
久我 明/那須高原ゴルフ練習場、島ゴルフガーデン、PGAティーチングプロB級
第47回日本プロゴルフシニア選手権大会

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関西プロ・ゴールドシニアで2日間とも
エージシュートで優勝の71歳のベテラン!
杉原 輝雄(フリー)
プロ生活50年で培ったもの
を後輩に教えていきたい!

 

 プロゴルフ生活50年を超えた杉原輝雄プロが依然として元気です。この6月14日で71歳を迎えられましたが、その誕生日に「旭川オープン」(旭川GC)1日目を70で回って“誕生日エージシュート”を見事に達成しました。2日目も71で2日間連続のエージシュートという大暴れ(順位は33位タイ)。さらに7月9・10日に行われた「関西プロゴールドシニア」(新宝塚CC)では70・65で回りまたも2日間ともエージシュート。9アンダーで優勝しました。老いて(?)ますます勢いを増す杉原輝雄プロに、8月「長野オープン」の会場、諏訪湖CCでお話を伺いました。

☆   ☆   ☆

──長野オープンは今年初めての出場でしたが、初日は71でまたエージシュート。ここのところ、出場するとエージシュートですね。これで昨年9月の日本プロゴールドシニアの最終日に70で初のエージシュートを達成してから4試合にまたがって6ラウンド連続エージシュートです。
 (長野2日目が80で、連続は「6」でストップ)特に今年7月の関西プロゴールドシニアの2日間連続での優勝は劇的でしたね。
杉原輝雄プロ(以下杉原)  シニアの試合は距離も短いし、特にゴールドになるとティーグラウンドも前だからね。といってもショットやパット、まためぐり合わせがよくないとできません。関西プロゴールドは、僕がお世話になってきた新宝塚が気持ちよく会場を提供してくれた上に、テレビ(サンTV)が放映するといってくれた。
 30年以上も毎週僕のレッスン番組を作ってくれてきたテレビ局です。日本プロシニアでもないのにテレビ放映するなんて前代未聞のことです。これは僕が勝たなくては話にならんとプレッシャーがかかりましたね。でも2日間ともすごく調子がよくて劇的な優勝になりました。

──2日目の65はすごいスコアでしたね。ノーボギーですか?
杉原 はい。距離的には短い(6038ヤード、パー72)ですからショートアイアンばっかりで、そういう点ではやさしかったですが、前半はよくなかったですが、後半はバーディが出始めた。霍本(謙一)さんも後半4連続バーディと追い上げてきて盛り上がりましたね。他のプロには悪いけど僕が勝って大成功だった。
──その前、6月には旭川オープンで誕生日エージシュートを達成しました。これもすごかったですね。
杉原 あの試合は今年から「杉原輝雄メモリアルインビテーション」という副タイトルをつけてくださった。宮本勝昌、川岸良兼、尾崎直道、飯合肇らレギュラークラスも10人ほど出てくれました。
 パー4でも飛ばす人はワンオンするホールもあったんですが、外したらボギーになるような設定だった。前日に飯合が“杉原さん、もうここなら大丈夫でしょう!”とプレッシャーをかけてくるもんだから緊張したネ(笑)
──エージシュートというのはアマチュアには夢ですが、プロはどんな気分でしょうか。
杉原 そりゃプロだってうれしいよ。シニアの試合よりこうしたレギュラー選手も出る距離のある試合で出るとなおさらだね。プロでは中村寅吉さんや陳清波さん、小針春芳さん、石井哲雄さん、佐藤精一さんら…、多くの人が何回もやっていますね。でもホントは夢のスコアなんですよ。
──杉原プロは6回達成しましたが、まだまだ出そうですね。
杉原 元気であればね。でもそう簡単なものじゃないよ(笑い)
──70歳を過ぎてからのゴルフに対する気持ちというのは変わりましたか?
杉原 この歳になったらゴルフは楽しくやらんといかんのだが、試合に出る以上はプロとしての苦しさからは逃げられない。楽しめないネ。  だけど、試合があってファンがあって報道があって初めてプロゴルファーもやっていけるということに気が付いてからは、ファンサービスに心掛けているよ。長年お世話になってきたからね。

──ファンあってのプロゴルフですからね。
杉原 僕もそれに気がつくのが遅かったけどね。プロみんながそういう感謝の気持ち、ありがたみを感じないといけないですね。地方の試合に出ても一人のファンでもいいから新しいファンをつかんで帰ろうという気持ちです。
 試合に出させてもらっているという気持ちですね。プロは試合に出て勝てばいい…、そういう考えではダメです。気分のいいときだけしゃべって、ちょっと調子が悪いとコメントもしないなんていうのダメです。どんな場合でも報道してもらうことには感謝しなくてはいけない。プロゴルファーのつとめですよ。ありがたいことなんですから。
──今年レギュラーの試合にも4試合ほど出場していますが、レギュラーツアーの人たちに言いたいのはそういうことですか?
杉原 レギュラーもシニアも一緒だけど、コースに出る以上は一生懸命にやることです。ショットが悪い、スコアがよくないのはしょうがないことです。100人いて100人が優勝はできないのです。勝つ人は一人なんだから…。
 ミスして地面を叩くとか、情けないですね。この間、勝って18番のグリーンで飛び上がっている人がいたね。1回ならず3回もやりよった。よくそんなことができると思いますよ。ゴルフ場の裏方さんたちがどれだけ苦労して芝のコンディションを保っていると思うのですか。天候によっては管理の人は夜中も寝られないくらい苦労してるんですよ。嬉しい気持ちは分かるけど、どうかと思いますよ。
──石川遼クンの出現はどうですか?
杉原 すばらしいことですね。人間的にもね。16歳にしては技術もコメントもすばらしい。逆な言い方すれば他のプロが情けないから目だっている。技術はともかく、周囲への対応の仕方などレギュラープロ達もしっかりやってもらいたいね。高校生に簡単に優勝されたりするようでは情けないです。
 そして遼クンは先輩のプレッシャーをはね返していく、それがいいんですよ。技術的には、優勝したときよりスイングがもったりしてきている。ちょっと力みがあるね。もっと試合に出て、他人のスイングを見て、勉強して、失敗して、苦労しないとダメだね。このまますんなりとはいかないでしょう。

──杉原プロは加圧式トレーニングを続けていられることで知られていますが、いまもやっておられますか?
杉原 もう10年以上になります。東京・府中に先生がいて以前は週一で通っていましたが、いまは自宅でやれる器具ができたので楽です。筋肉に負担をかけないで加圧しながら球を打ったり、15キロを持って側筋運動などをやります。加圧してると球を12球打つのでもハードですよ。筋力アップもできるし、血管も強くしたり重度の脳障害になりにくいとか、健康をよくするためにいろいろなプラスアルファがあることは東大スポーツ医学で認められています。野球選手や女優さんもやっていますね。

──一方で前立腺がんとも闘ってきました。その具合はいかがですか。
杉原 筋力やパワーが落ちるからというので、手術や抗がん剤の投与は避けてきました。漢方と女性ホルモンの注射(月1回)でもう11年が過ぎました。発症したとき手術した方がよかったのかどうかは分かりません。ただ、最近がんが腹部のリンパ2ヶ所に転移しているらしいのでちょっと困っています。兵庫県粒子センターで検査を続けていますが、“粒子療法”というのをやるようになるでしょう。そんなこともあるので今年後半戦はシニアの試合もちょっと予定は立ちません。お世話になってきた茨木で開催されるレギュラーのパナソニックオープンと秋のダンロップフェニックスは出るようになると思います。。

──最後に、杉原プロの健康法と暮らしぶりをお聞かせいただけますか。
杉原 健康法は食べることですが、ご飯は少なくしておかずは何でも塩分を少なくします。肉も好きでよく食べますが、よく噛んで食べる。赤ワインを少々いただきます。それに寿司も好きです。間食はしない。
 家では、嫁サンには若いときは“オイ!…”なんて威張っていましたが、今は何を言われても“ごもっともでございます!”と、負けるが勝ちでやっています(笑)。あとは猫を可愛がっています。朝は4時半に起きて、夜は8時には寝ます。心の健康を第一にしています。

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