PGA REPORT 87
PGA REPORT87 2005/8 No.87
第73回日本プロゴルフ選手権
スポットライト
シニアツアー出場3試合目アデランスウェルネスオープンで初優勝友利勝良(サニクリーン)
アルメックス ファースト・スイング チャレンジゴルフ
2005全米プロシニア視察報告

「PGAリポート」(年4回発行・送料、税込2,520円)購読ご希望の方は、
E-mail:bp@pga.or.jpにてお申込み下さい。
スポットライト
シニアツアー出場3試合目 アデランスウェルネスオープンで初優勝 友利勝良(サニクリーン)
50代の早いうちに欧州シニアツアーに挑戦!
友利勝良  昨秋の日本シニアオープンでプレーオフデビュー(2位)した友利勝良プロ(50)は、その勢いをかって今年2試合めのアデランスウェルネスオープンで断然の強さをみせ、早々とシニア初優勝を果たした。最終日、初見充宣プロ(52)の猛追撃にもひるむことなく逃げ切ったゴルフはまさに“いぶし銀”。レギュラーでは9勝。いまは「シニアの星」とまでいわれる勝負師・友利勝良プロを、レギュラーツアーのミズノオープンの練習日にSFE瀬戸内海GCに訪ねてインタビューした。

──シニアツアー出場3試合目での優勝、おめでとうございます。最終日の初見プロとのデッドヒートはギャラリーを湧かせましたね。
友利勝良プロ(以下友利)「ありがとうございます。レギュラーツアーと違ってシニアは“若いうち"でないと勝てないと思ってましたから早く勝ててほっとしました。シニアでも一つくらい勝っておかないとね。それにしても初見さんには参りました。最後まで粘られましたからね」

──まだ優勝経験のない初見充宣プロだったのですが、凄い追い上げでした。
友利「初見さんとは以前、一度回ったことがあります。僕らはレギュラーでやっていますと、少しスコアがいいとどうしても“守りたい"という気持ちになるんです。ところが久しぶりに初見さんを見ていると“このトシになって何もない"とのびのびゴルフをやっていました。実際はそうじゃないのかもしれませんが、僕にはそう映った。プレッシャーも何もないかのようにピンに向かって打ってくる感じで新鮮でした。バックナインでは“あれッ、こんなはずじゃなかったのに…"なんて、こっちのほうが緊張しましたよ(笑)」

友利勝良
──確かに初見プロはインで5バーディーの31で回ってきました(68)。でもそのインで友利さんも2つとって67でした。決して負けていなかった…。
友利「ショットがぶれていませんでしたからね。それとパットがホントによかったですから」

──勝負のキーポイントはどこだったのでしょうか。
友利「一緒に回ったみのもんたさんにも聞かれて話したのですが、やはり13番のチップインバーディーですね。初見さんは1メートルにつけていてバーディー確実。グリーンを外していた僕は13メートルほどのチップがSWで直接入っちゃった。初見さんもバーディーでしたが4打差のままだった」

──15番(パー5)で初見さんが5メートルのフックラインを入れたとき、同じラインではありましたが友利さんも4メートルを入れ返した。あれも見せましたね。
友利「あれは向こうが入れたからこちらも入れ返したというのではなくて、彼は絶対2オン狙いでくるとみていたのにセカンドショットを刻んできたのです。“あれッ、おかしいな"と思いました。2オンすれば“3"をとれる。僕は初めから3打目勝負のつもりでしたから、向こうが刻んだ時点で、それならこっちも“4"であがればいいんだと楽な気持ちになれた…」

友利勝良
──そうだったのですか。初見さんがイーグルで友利さんがもしパーなら3打差が1打差になるところですからね。勝負のアヤですね。あの試合、友利さんは初日2位スタートで2日目の67でトップに立ち、最後も67で13アンダー。3日間とも60台でしたね。
友利「初めてパターを中尺(41インチ)に換えてみましたが、効果抜群でしたね。よく入りました。ボギーは初日の6番で一つあるだけでしたから」

──長年使ってきたピンタイプのパターを中尺に換えた動機を教えてください。
友利「ショートパットが入らなくてずっと悩んでいたんですよ。5月の全米プロシニアのとき、長いパターでも買おうと向こうで探したのですがいいのがなかった。帰ってきて、何年か前に一度中尺を練習したことがあるのを思い出し、家で探したらあった。アデランスウェルネスオープンの前に旭川オープンというローカル試合で、さっそく自分の気持ちも変えるつもりで使ってみたら入ったんです。その中尺パターだけを持って旭川からアデランスの新潟へ行ったんですよ」

──中尺パターのいい点を教えてください。
友利「普通は上体をかがめて構えるのですが、中尺では上体を立てて構えるので、ボールに対して角度がなくなります。真上から真っ直ぐボールを見下ろす感じになり、ラインも真っすぐ見えます。その状態で振るのでロボットのような振りが出来、ボールがぶれませんね…」

──ところで5月に遠征された全米プロシニアでの収穫はありましたか。
友利「予選はやっと通って結局51位でした。芝生の違いとかラフで上手く打てないとか、いろいろありますが、一番感じるのはやっぱり向こうの選手はパットが上手いということです。日本人と打ち方が違います。日本人はどうしても手で打ちますが向こうは肩で打つというか、三角形を変えずにストロークで打っている。速いグリーンなのに1メートル、2メートルのオーバーは気にしませんね。中尺ならそういう感じで打てるんですよ。飯合(肇)選手も長尺を使っていました。向こうにいってから換えたそうです。短いパターではダメだといっていましたね」

友利勝良
──芝生の違いはどうですか。
友利「練習ラウンドで青木(功)さんと飯合選手と2日間一緒に回ったんです。僕がスライスばかり打っていたら青木さんが“その打ち方はこっちでは合わないよ。もっとフック気味に打ってごらん”といわれてから打てるようになった。試合ではまだ不安で元の自分の打ち方でいきましたけど、不思議なことにスライスも直っていました。それで予選通ったんです(笑)」

──グリーンはどうですか。
友利「向こうは硬くないのにパットをすると速い。だからショットは止まるのです。土壌が違うのか、日本は硬くしないと速くならないらしいですね。それと向こうは顔も名前も知らないわれわれにもナイスショットやパットをすると大きな拍手をしてくれるんですよ。あれは気分がいいし、よーし、またやってやるという気持ちになれますね」

──日本のシニアツアーに対するお考えなども聞かせて下さい。日本のシニアも7、000ヤード時代ということでコース設定も長くなっていますが…。それとレギュラーとシニアとのかけもちについては?
友利「シニアのコースが長くなるのは反対ではありません。簡単なコースとか単純すぎるコースではドライバーを使わない。これでは見ていても面白くないでしょう。ただそれなりのコースセッティングはしてほしい。そしてオーバーパーでの優勝になってはおかしいですよ。シニアで3日間なら2ケタか、せめて8アンダーか9アンダーで優勝できる設定がいいと思います。レギュラーツアーへの気持ちはまだ捨てきれませんね。今年も後半戦、両ツアーの日程がダブっている週があるので苦慮しています」

──ほかに何か?
友利「イベントなどの企画会社をやっている友人がいうのですが、日本のシニアもギャランティしてでもビッグネームを入れてほしいとね。例えばジャンボさんです。ジャンボさんはまだレギュラーツアーでも引っ張っていける力があるのですから、シニアへ出てくれたら大きなパワーになります。シニアはミスもしますからね。ジャンボさんがもしミスったりしたら“ジャンボも人間だね"なんて大受けしますよ(笑)。これからは大勢の人がシニアに入ってきますが、ジャンボさんにも是非出てほしいと思います。女子プロに負けず盛り上がりますよ」

──ところで友利さんは今秋、欧州シニアツアーのQTを受けるそうですね。
友利「シニアは若いときじゃないとチャンスが少ないですからね。僕のゴルフスタイルはアメリカよりやはりヨーロッパの方に向いていると思うので、50歳を迎えた早いうちにもう一度チャレンジしてみようかと考えています」

上へ戻る↑


back