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■レッスンは楽し! 稲葉芳孝TP・TCP A級

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レッスンは楽し! 稲葉芳孝TP・TCP A級
 静岡・川奈ホテルGCを振り出しに、芝ゴルフ練習場などで長年にわたるゴルフ指導にあたってきた稲葉芳孝プロ(58)が今、30年にわたるレッスン活動の集大成として、新しい試みにトライしています。既に2年前から取り組みを開始して成果をあげている“コースdeレッスン”と銘打ったアメリカンスタイルのレッスン活動がそれです。
「練習場の人工マットではなく、本物の芝生の上からボールを打ちたい」というゴルファーの要望になんとか応えたい、という思いからゴルフ場の協力を得て始めたのが今回の“ゴルフコースでの実践レッスン”なのですが、それだけではなく場所を提供する側のゴルフ場にも十分メリットがあるように工夫がなされているのが「コースdeレッスン」の特徴的なところです。ゴルフコースを使用しての実践レッスンは、これまでにも多くのプロが実施していますが、稲葉プロの場合は指導内容の充実を図ると同時に、その指導を実践する場所の確保、一般ゴルファーが参加しやすい土日の開催、レッスンフィーの低価格化ということにも十分配慮していることです。
「私は幸いなことにホワイトバーチカントリークラブ(茨城県土浦市)という、実践レッスンには願ってもない場所を、同クラブの社長さん(加藤一夫氏)のご好意で提供していただくことができたので実現しました。しかし、私が行っている方法は他のゴルフクラブにも働きかければ、大いに賛同いただけるのではないかと思い、ゴルフ場の運営・管理にも詳しい徳山英雄さん(ヒューマネスト代表)の協力を得て、全国各地のゴルフ場にも働きかけを始めたところです」と稲葉プロは、“コースdeレッスン”の組織化までを見据えた取り組みについて語ってくれました。
 “アメリカンスタイルの芝生の上のゴルフレッスンはいかがですか?”というキャッチフレーズをかかげて参加者を募集している“コースdeレッスン”の概要は次のようになっています。
 開催は毎月の土曜・日曜・祝日で募集人員は12名(会員料金1万2千円)、レッスンと9ホールのハーフラウンドプレー(コースレッスン)、練習場(250ヤード)では芝生のティーからコースボールを使用して打ち放題、午前10時から1時間行われる“レッスン1”ではウッド・アイアン・不得意クラブのレッスン、午前11時からの“レッスン2”(1時間半)ではアプローチとバンカー、パターのレッスンが行われ昼食となります。午後からの“レッスン3”は午後1時半から9ホールのラウンドレッスンが行われ、プレーを終了して入浴後にレストランでミーティングを行い1日の実践レッスンを終了するという段取りになっています。ホワイトバーチCC・加藤社長の好意によって練習場にはレッスン専用の打席が設けられているほか、芝生の部分に特設ティーをつくり、芝生の上からボールが打てるようになっています。
 ゴルフ場にとってはかき入れ時といってもいい土曜・日曜・祝日に、このようなレッスンを実施できるわけは、もちろんゴルフ場側の好意もあるのですが、意外なコース運営の盲点がそこにあるのです。稲葉プロに協力して“コースdeレッスン”の全国展開を計ろうとしているヒューマネストの徳山代表はその“盲点”をこう明かしてくれました。
 「土日や祝日はコースが込んでいると思いがちですが、その日の入場者がスタートしてしまうと練習場もクラブハウスもガランとしてしまいます。その時間を空けておくのは、コース側にとってももったいない話です。ラウンドプレーについても午後からのスタートが一通り終了すれば、もう誰もスタートする者はいないのですから、その空き時間を利用しないという手はないでしょう」と前置きしてコース側にも次のようなメリットがあることを強調しています。
★実践レッスンを開催しようとして生徒募集するプロの募集活動は、社外にコース側の営業スタッフを置いたと同じような効果が得られる。
★生徒たちはティーチングプロの管理下にあるため、他のプレーヤーに迷惑をかけることがないのはもちろん、プロが目を光らせているため他の一般プレーヤーに対する“マーシャル役”にもなる。セルフプレーが多くなってきている現状を考えると、コースコンディションを良い状態に保つためにも、“マーシャル役”は必要になってきている。
★ゴルフ場のブランドイメージの向上。
★集客効果。
★地元への貢献。
 ”コースdeレッスン“事務局(代表・稲葉芳孝プロ 東京都港区赤坂9−6−29−508 TEL.03−5772−1813 FAX.03−3408−1814)では、7月からインターネットのホームページ(www.course-de-lesson.jp)を立ち上げ、全国のゴルフ場にコース提供を呼びかけています。また、同時に実践レッスン開講の告知とティーチングプロの参加、練習場関係者にはレッスンの仕上げとして“コースdeレッスン”の利用を薦めるなど積極的な取り組みを開始しました。
 「PGAの会員がこのような方法でレッスン活動ができると分かって、それぞれの関係するコースに働きかければ、PGA会員のレッスン活動の幅も広がっていくのではないでしょうか。ゴルフを取り巻く環境は日本経済同様決して良いものではありませんが、各地域でプロがこうした取り組みを始めれば、もっともっとゴルフを盛んにすることはできると思います」と稲葉プロは言います。
 “コースdeレッスン”事務局は、今後の計画として夏休みを利用した“親子レッスン”を企画して参加者を募集しています。ホワイトバーチCCで行う“ジュニア夏休みレッスン”のほかに8月12〜13日には菅平グリーンゴルフ(長野県須坂市峰の原町3153)で、1泊2日のゴルフ合宿を行います。参加料金はジュニア会員が1万5800円、大人の会員は第1日が7000円、第2日が1万1300円、宿泊費も朝食つき4000円と格安料金になっています。
 「このようなレッスン活動ができるのも、ゴルフ場の協力と理解があるからこそで、ホワイトバーチCCの加藤社長には感謝感激、神様仏様といったところです。ゴルフ指導を長年やってきて、つくづく感じることはいつも新しい発見があるということで、私自身ゴルフに対する考え方は昔と今とではずいぶん変わってきています。ゴルフを指導するうえで、プレーヤーとしての肩書きがあった方がいいと考える人がいるかもしれませんが、そんな必要はありません。プレーすることと指導することは全く別だと思います。日本にはまだアメリカのようなプロを指導するプロはいませんが、そういう時代にならなければ駄目だと思っています」そう言う稲葉プロが、アメリカンスタイルのゴルフレッスン“コースdeレッスン”を通して、どんなレッスン活動を展開していくか、注目したいと思います。