PGAは5日、都内で「一般社団法人PGAゴルフアカデミー」設立の記者会見を行った。これまで、PGAゴルフアカデミーを「太平洋クラブ益子PGAコース」と「東条の森カントリークラブ」で展開してきたが、一般社団法人PGAゴルフアカデミーを設立し、ティーチングプロ講習会で使用してきた「PGAメソッド」を初めて一般に提供し、ゴルフ練習場でアカデミーを展開することになった。

 PGAではこれまで、PGAゴルフアカデミーを東西2ヶ所のゴルフ場(栃木・太平洋クラブ益子PGAコース、兵庫・東条の森カントリークラブ)で展開してきたが、このほどゴルフ練習場のほか、さまざまなスポーツ関連事業(フィットネス、テニス、水泳、体操、サッカーほか)を展開する株式会社東大阪スタジアム(HOS)の共同参画のもと、一般社団法人PGAゴルフアカデミーを設立し、これまでティーチングプロ講習会で使用してきた「PGAメソッド」を初めて一般に提供し、ゴルフ練習場でアカデミーを展開することになった。




PGAゴルフアカデミー倉本PGA会長


 倉本昌弘PGA会長は「私は子どもの頃から、ゴルフ場で自然にゴルフを覚えました。その経験を踏まえ、ゴルフ場の傾斜を利用したレッスンメソッドが、PGAゴルフアカデミーのカリキュラムになります。元々はPGAのティーチングプロ(TCP)講習会で使用していたメソッドを、初めて一般のゴルファーに提供し、様々なスポーツを手掛けるHOSさんと手を組むことで、このメソッドを広げていきたい」とあいさつした。






PGAゴルフアカデミー井上PGA副会長

 同法人の代表理事に就任する井上建夫PGA副会長は「PGAのティーチングプロ講習会で30年にわたって積み上げてきたのがPGAメソッド。アマチュアには練習場でゴルフ場の感覚を味わいながらうまくなってほしい」と話した。

 PGAメソッドの核となるのは「制限と解放(リミット&フリー)」であり、基本ゴルフ教本によって明確化された「アドレスのエラー」から指導し、個々の関節の可動域を考慮した上で、アドレスに「制限(リミット)」や「解放(フリー)」を加え、目標とするスイングへと導くものである。


 また、進級方式を取り入れ、「アドレス検定」や「スロープ検定」を行い、お客様の目安となる「級」を設定し、練習の成果の確認及び課題克服状況を明確にしていくこととしている。
さらに、ゴルフ場のアカデミーでのレッスンの際に、傾斜地を利用したレッスンが好評で効果も高いことから、これを練習場に導入するために、今回、新たに練習器具として「傾斜台」を作成。


 この「傾斜台」を練習場の打席に置いて傾斜から練習することで、スイング矯正を行うというものである。傾斜台は1.2メートル四方で5%(100メートルで5メートル上下する角度)の傾斜がついており、傾斜台の置き方によってつま先上がり、つま先下がり、左足上がり、左足下がり等の様々な傾斜からボールを打てる。「練習場は平坦なところから打つが、ゴルフ場はこうした傾斜があるところばかりで、それを知らずに打つ人が多い」(倉本会長)ために、ミスも多くなり、スコアが伸びないケースが多々ある。


 例えば、アップライトなスイングに悩む人がつま先上がりで練習するとスイングはフラットに、逆につま先下がりで練習するとフラットな人がアップライトへと、自然に矯正されていく。左足上がりはアウトサイド・インに悩む人、左足下がりは、インサイド・アウトに振り過ぎる人の矯正になる。「この矯正法は、ティーチングプロ講習会において、長年時間をかけて構築してきた。PGAメソッドでは『制限と解放(リミット&フリー)』と定義し、いいスイングを作り、悩めるゴルファーを少なくしたい」と井上副会長は話した。


PGAゴルフアカデミー山澤HOS社長

 最初にPGAゴルフアカデミーとしてPGAメソッドを提供する場となるのは、HOSの3つの直営ゴルフ練習場であるが、一般社団法人の理事を務める山澤正之HOS社長は「一番の願いはゴルフ人口が増えること。より多くの人に練習場に来てもらう、コースに出てもらうということになれば。また、ゴルフは個人のスポーツだが(コースへは)友達と行くので、練習場のスクールが一緒に行く友達と知り合える場所になってほしい」と話した。


 PGAメソッドを利用したスクールは来年1月をめどに、HOSのゴルフスペース向島(京都市)、小阪ゴルフクラブ(東大阪市)、南千里スポーツクラブ(吹田市)と関西の練習場3店舗で開校予定。「一緒にやりましょうといろいろな練習場に提案している。全国100店舗を早く達成出来たら」と山澤社長は目標を掲げた。料金については各店舗ごとの設定になるという。同法人に加盟するとPGAメソッドのカリキュラムと、PGAが同法人に貸与する「PGAゴルフアカデミー」のロゴを使用できる。


 このPGAメソッドは、基本的にはPGAのティーチングプロが指導することになり、会員の職域拡大の機会にもなりそうだ。また、倉本会長が2015年にまとめ、ゴルフ界に発表した「ゴルフ市場再活性化に向けた新たな提案(提言書)」に掲げた500万人の新規ゴルファー創出の一環として動き出すことにもなる。